「比較サイトの一覧表を開いたものの、丸印ばかりで違いが分からない」
「結局どこを見て決めればいいのか、社内に説明できる基準がない」
AI面接の導入を任された採用担当者の方から、このような声をよく伺います。
情報が足りないわけではありません。機能の一覧も料金の目安も、探せばいくらでも見つかります。それでも決まらないのは、比べる基準が自社の側にないからです。
たとえば「深掘り質問」という言葉ひとつでも、事前に登録した質問から選ばれる仕組みと、回答からその場で生成される仕組みでは、動きがまったく違います。機能名が一致していても、自社が求めていた中身とは限りません。
この記事では、AI面接を比較するときに見るべき11項目と、各項目でそのまま送れる確認の質問文、そして自社の比較表を作る手順を整理しました。他社サービスに順位をつけることはしません。読んだあとにご自身で判断できる状態になることを目指しています。
| 基礎知識 | |
|---|---|
| AI面接とは? | AI面談との違い |
| メリット・デメリット | 費用相場・料金体系 |
| 導入すべき理由 | 導入の流れ |
| PoC(概念実証)の進め方 | 稟議書の書き方 |
| 比較のポイント | |
- 目次
AI面接の比較でつまずく3つの理由

比較検討が長引く原因は、たいてい3つに絞られます。機能名の読み違え、確認する順序の逆転、そして求職者側の視点の欠落です。いずれも情報量の問題ではなく、比べ方の問題だといえるでしょう。
興味深いのは、この3つがどれも「調べれば分かること」ではない点です。追加で資料を集めても解決しません。自社の側で決めておくべきことが決まっていない、という状態だからです。
だからこそ、ここを先に押さえておく価値があります。原因が見えていれば、このあとの11項目が「なぜこの順で確認するのか」まで含めて理解しやすくなるでしょう。逆に原因を飛ばして項目だけを追うと、また同じ場所で止まってしまいます。
同じ機能名でも中身は同じとは限らない
AI面接の機能名は、業界で標準化されていません。同じ言葉が違う動きを指すことは珍しくありません。
分かりやすいのが「ログ」です。この言葉には、面接の録画や会話の文字起こしを指す使い方と、求職者が面接を開始・完了・中断した履歴を指す使い方の両方があります。前者は面接の中身の記録で、後者は受検状況の記録です。用途はまったく別物といえます。
「レポート」も同様でしょう。スコアだけを返すものと、評価理由や発言の引用まで含むものが、どちらも同じ名前で呼ばれています。
つまり、機能名が並んでいることを自社の要件が満たされていることと読み替えてはいけません。見るべきは名前ではなく中身です。比較の第一歩は、その中身を言葉にすることから始まります。
確認項目を決めずに見積りを取っている
もうひとつの原因が、順序の逆転です。
何を知りたいかを決める前に問い合わせてしまうと、返ってくる説明の切り口が揃いません。ある回答は機能の細かさを中心に、別の回答は料金の考え方を中心に返ってくる。粒度も観点もばらばらな資料が手元に積み上がっていきます。
そうなると横に並べようがなく、最後は唯一そろっている項目、つまり価格だけで決めることになりがちです。せっかく複数社に話を聞いたのに、判断材料としては1軸しか使えていない状態でしょう。
順序は逆です。先に「何を確認するか」を決め、同じ質問を投げる。そうすれば回答の形が揃い、初めて比べられるようになります。この記事の11項目は、その質問リストとして使えるように組んであります。
求職者が受けきれるかを見ていない
3つ目は、見落とされやすい視点です。機能と価格の最適解を選んだつもりが、応募の取りこぼしを増やしてしまうことがあります。
新卒の就職活動に関する調査では、選考にAI面接があると伝えられた場合に受検意欲が下がると答えた学生は51.1%でした。2人に1人という水準です。理由として多かったのは「人に評価してほしい」が55.2%、「AI(機械)に判断されたくない」が50.9%でした。一方でAI面接を実際に経験した学生は28.2%にとどまっており、多くは未経験のまま抵抗感を抱いている状況が読み取れます。
採用は母集団があって初めて成り立つものです。受検されない設計を選んでしまえば、どれだけ評価精度が高くても意味をなしません。求職者が最後まで受けきれるかどうかは、機能や料金と並ぶ比較軸として扱うべきでしょう。
※調査の原文では「受験意欲」と表記されていますが、本記事では選考を受ける行為を「受検」と表記します。
参考:2027年卒 大学生キャリア意向調査4月<就活生のAI利用について>(マイナビキャリアリサーチLab)
AI面接の比較を始める前に決めておくこと

では、何を基準に比べればいいのか。その前に決めておくことが3つあります。どの方式を比べているのか、AIにどこまで任せるのか、そして自社の採用がどのタイプなのか。
この3つが曖昧なままだと、用途の違うサービスが同じ表に並んでしまいます。録画型と対話型を同じ物差しで測ったり、面接の記録が目的なのに一次選考の代替を前提とした説明を受けたり。比較が噛み合わない状態です。
所要時間は2〜3日ほどでしょうか。関係者と話して決めるだけの工程ですが、ここに時間を使うと後半が速くなります。逆にここを飛ばすと、資料を読み比べる時間が延びていきます。順番を守るだけで進み方が変わる部分です。
対話型・録画型・アバター型のどれを比べているのか
AI面接と呼ばれる仕組みは、大きく3つの方式に分かれます。
- 対話型:AIが質問を投げ、回答内容に応じて追加質問を重ねる方式
- 録画型:あらかじめ用意された設問に対し、求職者が都合のよい時間に回答を録画して提出する方式
- アバター型:アバターが面接官として画面に現れ、対話形式で進行する方式
同じ「AI面接」という括りでも、求職者の体験も、企業側に残るデータも変わります。録画型は運用が軽い一方で対話の深さは限られ、対話型は深く聞ける代わりに設計の手間がかかる、といった性質の違いがあるためです。
比較表を作る前に、自社が求めているのはどの方式なのかを決めておきましょう。方式ごとの仕組みやメリットの違いは、AI面接の基本を整理した解説記事で詳しく扱っています。
AIに一次面接を任せるのか、人の面接を支えるだけか
次に決めるのは、AIに任せる範囲です。ここは大きく3通りに分かれます。
- 一次面接を担わせる:AIが求職者と対話し、その結果をもとに人が二次選考へ進める判断をする
- 選考業務全体を支援させる:日程調整や案内、進捗管理までを含めて自動化する
- 人の面接を記録・分析させる:面接自体は人が行い、AIは文字起こしや要約、振り返りを担う
どれを求めているかで、確認すべき項目の重みが変わります。一次面接を任せたいなら質問設計と評価の説明可能性が中心になり、記録・分析が目的なら文字起こしの精度と共有のしやすさが中心になるでしょう。
この分岐を決めずに比較を始めると、そもそも役割の違う仕組みを同じ物差しで測ることになります。最初に1つ選んでおくことをおすすめします。
採用タイプで比較軸の重みは変わる
3つ目の前提が、自社の採用タイプです。11項目のうちどれを重く見るかは、会社ごとに変わります。
| 採用タイプ | 重みが大きくなる項目 | 考え方 |
|---|---|---|
| 年間応募が数百件までで日程調整の負荷も小さい | 費用、サポート体制 | 人が面接したほうが安く済む場合もある。導入ありきで考えない |
| 年間応募が数百件から数千件 | 質問設計、評価の標準化、候補者体験 | 面接官の人数がボトルネックになりやすく、効果が出やすい領域 |
| 多拠点・繁閑差が大きい | 料金体系、拠点ごとの設定、受検状況の把握 | 件数の振れ幅が費用に直結するため、料金の考え方が最重要になる |
| 管理職・専門職の見極めが主目的 | 評価の説明可能性、面接支援としての使い方 | AI単独での適性判断には向かない。支援用途として検討する |
全項目を同じ重さで見てしまうと、自社に関係の薄い機能の有無で結論が動いてしまいます。先に重みを決めておくと、途中で基準がぶれにくくなるでしょう。
AI面接の比較ポイント|評価の中身を見る4項目

前提が決まったら、次は軸そのものです。ここから11項目を順に見ていきます。
最初のグループは、面接の中身をどう作り、どう評価するかに関わる4項目です。質問を自社で設定できるか、深掘りはどの方式か、評価軸の重みを変えられるか、そして評価の根拠を説明できるか。
一次面接を任せるつもりなら、このグループの重みがもっとも大きくなります。ここが自社の採用基準と合っていなければ、いくら運用が楽でも選考の質を担保できません。逆に面接の記録・分析が目的であれば、④の説明可能性だけを重点的に見れば足りる場合もあるでしょう。
各項目の末尾には、そのまま送れる確認の質問文を添えました。コピーしてお使いください。
①質問を自社で設定できるか
確認するのは、自社が用意した質問文をそのまま登録できるかどうかです。
応募書類の内容からAIが求職者ごとの質問を自動生成する仕組みと、企業が聞きたいことを自分で登録する仕組みは別物です。自社の評価基準で選考したいなら、後者が必要になります。
あわせて次の点も押さえておきましょう。
- 登録できる質問数の上限
- 職種や採用区分ごとに別の質問セットを持てるか
- テンプレートが用意されているか
- 登録作業を自社で行うのか、依頼が必要なのか
最後の点は運用負荷に直結します。管理画面で自分で編集できるのか、それとも変更のたびに依頼が必要なのかで、質問を改善していく速度が変わってくるためです。
確認の質問文:「当社が用意した質問文をそのまま登録できますか。登録できる上限数と、登録・変更作業を誰が行うかを教えてください」
AI面接官は最短5分で作れる
『Our AI面接』では、聞きたい質問を登録するだけでAI面接官を作成できます。所要時間は最短5分程度で、質問の順序は会話の流れに応じてAIが調整します。用途ごとに複数のAI面接官を作成して使い分けることも可能です(複数作成はオプションとなります)。
ただし正直にお伝えすると、時間がかかるのは登録作業ではありません。何を質問し、何を評価項目に置くかを決める工程です。ここは自社の採用基準に関わる部分であり、ツール側で代替できるものではありません。導入初期はここに時間を確保しておくことをおすすめします。
質問設定の詳細はAI面接官の作成機能のページにまとめています。
②深掘り質問はどの方式か
「深掘り質問に対応している」という説明は、多くのサービスで見かけます。だからこそ、対応の有無ではなく方式で比べる必要があります。
方式は大きく2通りです。
| 方式 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|
| 事前に登録した質問から選ぶ | 同じ観点を全員に問えるため評価が揃いやすい | 想定外の話題には踏み込みにくい |
| 回答からその場で生成する | 対話が自然で、想定外の掘り出しに強い | 求職者ごとに聞く内容が変わり、評価の揃いを取りにくい |
どちらが優れているという話ではありません。評価の揃いを取りたいのか、対話の深さを取りたいのか、自社の目的で選ぶものです。あわせて深掘りの回数を設定できるか、どういう条件で追加質問が発生するのかも確認しておきましょう。
深掘り質問の設計の考え方は追加質問の仕組みを解説した記事で扱っています。
確認の質問文:「追加質問は事前登録から選ぶ方式ですか、生成する方式ですか。回数の設定は可能ですか」
質問プールから選ぶ深掘り方式
『Our AI面接』は、回答内容に応じて、あらかじめ設定した深掘り質問の中からAIが適切なものを選ぶ方式を採っています。
この方式を選んでいる理由は2つあります。ひとつは、同じ観点を全員に問えるため評価が揃いやすいこと。もうひとつは、企業が「本当に聞きたいこと」で面接を構成できることです。生成方式に比べると対話の意外性は小さくなりますが、選考の一貫性と説明のしやすさを優先した設計だとお考えください。
面接後に「なぜこの質問をしたのか」を社内で説明しやすい点も、実務では効いてきます。詳細は深掘り質問機能のページをご覧ください。
③評価軸を選び、重みづけできるか
評価項目のカスタマイズについては、「選べる」のか「重みまで変えられる」のかを区別して確認しましょう。
同じ面接内容でも、職種によって重視すべき軸は変わります。営業職とエンジニア職で同じ配点を使っていては、評価の意味が薄れてしまうでしょう。項目を選べるだけで配点が固定されている場合、職種をまたいだ使い回しが効きません。
確認しておきたい点は次のとおりです。
- 評価項目の選択に加えて、項目ごとの重みを変更できるか
- 職種や選考段階ごとに別の評価設定を持てるか
- プランによって機能に制限がかからないか
3つ目は見落としやすい部分です。標準プランでは対応していても、低価格帯のプランでは対象外というケースがあります。想定している運用がどのプランに含まれるのかまで確認しておくと安全でしょう。
評価を揃える考え方そのものについては、面接の型を統一する手法との相性を解説した記事も参考になります。
確認の質問文:「評価項目の選択に加えて、項目ごとの重みづけは変更できますか。職種ごとに別の評価設定を持てますか。プランによる制限はありますか」
評価の重みを職種ごとに変える
『Our AI面接』では、評価項目ごとの重みづけを自由に設定・変更できます。同じ面接内容であっても、職種や採用方針に応じて重視する軸の比重を調整できる仕組みです。評価項目や求める人物像も、AI面接官ごとに設定できます。
一方で、率直な課題もお伝えしておきます。ご利用いただいた方から「評価項目に何を入れるか悩む」という声をいただくことがあります。ここは運用初期の難所であり、自社の採用基準を言葉にする作業が避けられない部分です。設計にあたっては社内の合意形成と、必要に応じた外部の支援を見込んでおくとよいでしょう。
設定の詳細は独自評価軸の設定機能のページにまとめています。
④評価の根拠を人に説明できるか
「AIの精度が高いかどうか」で比べようとすると、たいてい行き止まりになります。精度の定義は業界で統一されておらず、各サービスが示す指標をそのまま横並びにはできないためです。
比べるべきは精度そのものではなく、評価の根拠を人が説明できる状態かどうかでしょう。レポートがスコアだけを返すのか、評価理由や発言の引用まで含むのかで、社内での使い方が変わります。総合点だけでは稟議も引き継ぎも進みませんし、求職者から理由を問われたときにも答えられません。
なお、表情や声色から感情や性格を推定する機能については、比較上の長所として評価しないほうが安全でしょう。技術的な成熟度に課題があるうえ、職場での感情認識に対する規制の動きも進んでいるためです。回答内容を構造化して評価し、映像や音声は人が確認するための記録として使う。この設計のほうが、説明の筋を通しやすいといえます。この論点はAI面接の仕組みを整理した記事でも触れています。
確認の質問文:「レポートには評価理由と発言の引用が含まれますか。実際のサンプルを見せていただけますか」
評価根拠を言語化するレポート
『Our AI面接』の生成AIレポートは、事前に設定した評価基準に基づいて分析を行い、評価の根拠を言語化して提示します。総合点だけを返してブラックボックスになる状態を避けるための設計です。
実務で効くのは、社内での共有のしやすさでしょう。評価の理由が言葉で残っていれば、担当者間の引き継ぎがしやすく、稟議の場で「なぜこの求職者を通したのか」を説明する材料にもなります。面接に立ち会っていない上長にも判断の過程が伝わります。
レポートの内容はAIレポート生成機能のページでご確認いただけます。
AI面接の比較ポイント|費用と契約を見る3項目

評価の中身が揃ったら、次は費用です。ここで総額の見落としが起きます。
2つ目のグループは費用と契約に関する3項目です。運用開始後に「思っていた金額と違う」という事態は、たいていこの3項目のいずれかを確認していなかったことから生まれます。
比べるのは月額の数字ではありません。見るべきは2点です。ひとつは面接件数が動いたときに費用がどう動くか。もうひとつは月額の外側に何が乗るか。この2つを押さえると、月額が安いのに総額では高くなる体系、あるいはその逆を見分けられるようになります。
あわせて契約の出口条件も確認しておきましょう。入口の金額だけを見て契約すると、合わなかったときの選択肢が残りません。
⑤従量課金と定額制のどちらが自社に合うか
料金体系は、面接1件ごとに課金される従量型、月額が固定される定額型、初期費用と月額と従量を組み合わせた型、そして個別見積りの4通りに大別されます。
判断の分かれ目は単価の安さではありません。自社の応募件数がどれだけ振れるかです。
- 応募件数が読める採用なら、従量型は無駄が出にくい
- 応募件数が読めない採用や繁閑差の大きい採用なら、定額型のほうが予算を立てやすい
- 年間の総額は、想定件数だけでなく「想定が外れたとき」の金額も試算しておく
見積りを受け取ったら、想定件数の2倍になった場合の年間費用も出してもらいましょう。そこで金額が跳ねる体系なのか、変わらない体系なのかが、自社に合うかどうかを分けます。
料金体系ごとの相場感や、費用を抑える考え方についてはAI面接の費用について整理した記事で詳しく扱っています。
確認の質問文:「料金体系の型と、面接件数が想定の2倍になった場合の年間費用を教えてください」
『Our AI面接』は月額7.5万円から
『Our AI面接』は月額75,000円(税別)からの定額制で、従量課金はありません。面接回数が増えても料金が変わらないため、応募件数が読めない採用や、季節によって波が大きい採用でも予算を固定費として組みやすくなります。契約期間は1年です。
必要となるAI面接官の作成数などによって金額は変動しますので、具体的な条件は個別にご確認ください。
なお、他社サービスの料金と並べた表は当サイトでは公開していません。料金の考え方が自社の採用の振れ幅に合っているかどうかは、この記事の観点でご判断いただくのが確実だと考えています。
⑥見積書に出てこない費用はないか
比較記事の多くは月額料金までしか扱いません。ところが総額に効くのは、月額の外側に乗る部分です。
見積り依頼と同時に、次の項目を確認しておきましょう。
- 動画やデータの保存上限と、超過したときの扱い
- AI面接官や質問セットを複数作る場合の費用
- 評価レポートの追加費用
- 管理画面のアカウント数の上限
- 初期設定の支援が有償か無償か
- 多言語対応の追加費用
- 契約期間中の途中でプランを変更できるか
単価が安く見えても、固定費が別に乗る体系であれば総額は変わってきます。逆に月額が高めに見えても、必要な機能がすべて含まれていれば結果的に安く収まる場合もあるでしょう。
比べるのは月額ではなく、1年間で実際に出ていく金額です。
確認の質問文:「月額以外に発生する費用をすべて教えてください。保存上限とアカウント数の上限も含めてお願いします」
動画保存数には上限がある
『Our AI面接』についても、率直にお伝えしておきます。プランごとに動画の保存数に上限があります。
上限に達した場合は、不要になった動画を削除して枠を回復させる運用が必要になります。保存数を増やすオプションもご用意していますが、いずれにしても「面接をすればするだけ動画が積み上がる」前提で運用ルールを決めておいたほうがよいでしょう。
たとえば選考が終わった求職者の動画をいつ削除するのか、削除の判断を誰が行うのかを、導入前に決めておく。これは個人情報の保存期間の考え方とも関わる部分なので、社内のルールとあわせて整理しておくことをおすすめします。
⑦契約期間と解約時のデータはどうなるか
比較記事でほとんど触れられないのが、契約の入口ではなく出口の条件です。
導入して合わなかったとき、あるいは事業の状況が変わったときに、どういう選択肢が残るのか。ここを確認していないと、乗り換えられない状態に陥ることがあります。
- 最低契約期間と、中途解約の条件
- 契約終了後に、蓄積したデータを返却してもらえるか
- 契約終了後にデータを完全に削除してもらえるか、その期限
- 自社が扱った応募者データを、提供元のAIの学習に使われることがあるか
最後の項目は、求職者への説明責任にも関わります。自社が集めた個人情報がどこまで使われるのかは、契約書を読む段階で押さえておきたい部分です。
契約前に確認する項目を整理した資料も選定要件表としてご用意しています。
確認の質問文:「最低契約期間と中途解約の条件、契約終了後のデータの扱い、当社のデータを学習に利用するかを教えてください」
同意後のみ記録する受検ログ
『Our AI面接』の契約期間は1年です。短期間だけ試したいというご要望には合いにくい面がありますので、その点は先にお伝えしておきます。
データの扱いについては、保存の範囲を限定する設計を採っています。保存されるのは求職者が個人情報の取り扱いに同意した後のデータのみで、同意前に離脱した方の情報は保存されません。受検ログの保存期間は30日間で、直近1カ月分の受検状況を追える形になっています。
「取れるものはすべて取る」のではなく、必要な範囲に絞る。求職者に説明しやすい状態を保つための考え方です。
AI面接の比較ポイント|運用と信頼性を見る4項目

費用の全体像が見えたら、残るのは運用面です。
3つ目のグループは、導入したあとに効いてくる4項目です。求職者が受けきれる設計か、既存システムと連携できるか、データをどう守るか、そして誰が伴走してくれるか。
この4項目には共通点があります。デモの段階では差が見えにくいことです。画面を見せてもらっても、求職者が本当に完了できるかは分かりません。サポートの手厚さも、契約前には判断しづらい部分でしょう。運用が始まってから重要さに気づく領域だといえます。
とくに人事が1〜3名という体制では、⑪のサポート体制の重みが想像以上に大きくなります。機能が同等に見えるなら、ここで決めても構わないほどです。
⑧求職者が最後まで受けきれる設計か
前述のとおり、AI面接があると聞いた時点で受検意欲が下がる求職者は少なくありません。だからこそ、受検のハードルを下げる設計になっているかを比較軸に入れる必要があります。
確認したいのは次の点です。
- アプリのインストールやアカウント登録が不要か
- スマートフォンだけで完結するか
- 所要時間が事前に伝わるか
- 求職者自身の映像を画面に映す仕様か
- AIを使うことの事前説明と同意取得の導線があるか
- 通信環境や配慮が必要な事情に応じて、人による面接という代替手段を用意できるか
最後の項目は、公平な選考という観点でも重要になります。海外では、AIを用いた録画面接について事前の通知と同意を求める法律も整備されつつあります。国内のみの採用であれば直接の適用はありませんが、代替手段を用意しておく考え方自体は取り入れておいて損はないでしょう。
確認の質問文:「求職者側に必要な受検環境と所要時間の目安、途中で受けられなくなった場合の代替手段を教えてください」
『Our AI面接』は求職者を映さない
『Our AI面接』では、求職者自身の映像をあえて画面に表示しない仕様にしています。自分の顔を見続けながら話す緊張を取り除くための設計です。
受検までの導線も軽くしました。アプリのインストールとアカウント登録は不要で、発行したURLとパスワードから開始できます。対応端末はPC・スマートフォン・タブレットのいずれもご利用いただけます。
面接前にはアイスブレイクのフェーズを挿入でき、AIとの会話で緊張をほぐしてから本題に入れます。あわせて、アンケート機能を履歴書の代わりに使えば「履歴書不要」で応募のハードルを下げる運用も可能です。
⑨ATS連携とデータの持ち出し
採用管理システム(ATS)を使っている場合、連携できるかどうかで運用の手間が変わります。
連携がないと、AI面接の結果を手作業でATSへ転記することになります。応募者が数十名なら耐えられても、数百名規模になると二重管理と入力ミスが現実的な負担になってくるでしょう。
- 連携の方式(API連携/CSVの入出力/連携なし)
- 連携できる項目(応募者ID、評価スコア、文字起こし、選考ステータス)
- 連携の初期設定を誰が行うか
ただし、この項目はすべての企業に必須ではありません。ATSを導入しておらずスプレッドシートで管理している場合、優先度は下がります。自社の管理方法に照らして重みを決めてください。
確認の質問文:「当社が使っている採用管理システムとの連携方式と、連携できる項目を教えてください」
⑩セキュリティと法令対応で確認すること
面接データは、映像・音声・発言内容という感度の高い個人情報です。「暗号化しています」という一文で確認を終わらせるのは避けたいところです。
| 確認の領域 | 具体的な項目 |
|---|---|
| データの守り方 | 保存時と通信時の暗号化、権限管理、シングルサインオン、操作ログ |
| データの置き場所 | 保存されるリージョン、バックアップの方針、再委託先の有無 |
| データの消し方 | 削除の依頼方法と、削除が完了するまでの期限 |
| 第三者からの評価 | 情報セキュリティに関する認証の取得状況 |
法令面では、国内は個人情報保護法と、国が示すAI活用のガイドラインが基本になります。加えて、厚生労働省が示す公正な採用選考の考え方に沿って、質問内容が適性と能力に関するものに収まっているかも確認しておきましょう。海外採用がある場合は、採用分野のAIを高リスクとして扱う規制の動きも視野に入ります。
法令対応の具体的な進め方は企業がAI面接を導入する際の論点を整理した記事で詳しく解説しています。
確認の質問文:「データの保存場所と削除の手順、取得している認証を教えてください」
管理画面へのIP制限をかけられる
『Our AI面接』では、管理画面にアクセスできるIPアドレスを最大5つまで制限できます。社内ネットワークからのみ操作を許可する運用が可能です。求職者側の受検環境には影響しませんので、応募者は通常どおりどこからでも受検できます。
このほか、保存されるのは同意後のデータのみという方針や、受検ログの30日間という保存期間も、扱うデータを必要な範囲に絞るための設計です。
なお、個別の認証取得状況やデータの保存リージョンについては、ご契約時にあらためてご確認いただく事項としています。詳細はお問い合わせください。
⑪導入後のサポートと改善提案の体制
最後の項目は、導入したあとに誰が伴走してくれるかです。中小企業ではここの重みがもっとも大きくなることもあります。
- 初期設定を代行してもらえるか、有償か無償か
- 質問設計や評価軸の設計を支援してもらえるか
- 運用開始後に改善提案や定例のレビューがあるか
- 問い合わせ窓口の応答時間
- 担当者が交代したときの引き継ぎ支援
とくに評価軸の設計は、運用初期の難所です。「何を評価項目に入れるか」は自社で決めるしかない部分であり、人事1〜3名の体制でここを一人で抱えると、導入そのものが止まってしまいます。
機能が同等に見えるなら、設計を一緒に考えてくれるかどうかで選ぶ。これは十分に合理的な判断だといえるでしょう。
確認の質問文:「初期設定と評価軸の設計をどこまで支援いただけますか。有償・無償の区分も含めて教えてください」
AI面接の比較表は自分で作る

11項目が揃いました。次は、これを自社の比較表に落とす工程です。
既製の一覧表を読むのではなく、自分で作る。遠回りに見えるかもしれません。ただ、この工程を踏むかどうかで最終的な判断の納得度がまったく変わってきます。
理由は3つあります。第一に、既製の表の丸印はその媒体の定義による判定であり、自社の要件を満たすかどうかは別問題であること。第二に、定義を書き出す作業そのものが、自社の採用基準を言葉にする機会になること。第三に、作った表は社内説明の資料としてそのまま使えることです。
工程は4つに分かれます。定義を決め、項目を自社の言葉に置き換え、重みをつけ、そして送る。順に見ていきましょう。
「何をもって対応ありとするか」を先に決める
既製の一覧表に並んでいる丸印は、その媒体が決めた定義による判定です。自社の定義と一致していなければ、丸がついていても自社の要件は満たされません。
そこで最初にやることは、自社の定義を書き出す作業です。
- 「深掘り質問あり」とは、何回まで追加質問が来ることを指すのか
- 「ログあり」とは、何が残っていれば足りるのか
- 「評価軸をカスタマイズできる」とは、項目の選択までか、配点の変更までか
この3行を書くだけでも、比較の精度は上がります。しかも書いた定義は、そのまま検討先への質問文として使えます。
定義を持たずに問い合わせると、返ってきた説明を自分の基準で採点できません。逆に定義があれば、相手の説明が要件を満たしているかどうかを、その場で判断できるようになるでしょう。
11項目を自社の言葉に置き換える
次に、11項目を自社の採用フローの言葉に書き換えます。関係のない項目は落とし、足りない項目は足してください。
| 自社の状況 | 調整の例 |
|---|---|
| 採用管理システムを使っていない | ⑨を落とし、代わりに「選考状況を一覧で書き出せるか」を置く |
| 拠点が複数ある | 「拠点ごとに面接設定を分けられるか」を追加する |
| アルバイト採用が中心 | 「応募から受検案内までを自動化できるか」を追加する |
| 外国籍の応募が多い | 「多言語対応の範囲と追加費用」を追加する |
項目名を自社の言葉に直しておくと、社内で共有したときに議論が噛み合います。「ATS連携」と書くより「タレントパレットに結果を流せるか」と書いたほうが、現場の担当者にも意図が伝わるはずです。
11項目はあくまで出発点です。自社の採用に合わせて育てていくものだと考えてください。
重みづけを入れて点数化する
前半で決めた採用タイプに応じて、各項目に重みを割り振ります。3・2・1の3段階でも十分に機能します。
全項目を同じ重さで見てしまうと、自社に関係の薄い機能の有無で結論が動いてしまいます。重みを先に決めておけば、途中で「この機能が魅力的だったので」と基準がぶれるのを防げるでしょう。
表の形は次のようなものになります。
| 項目 | 自社の定義 | 確認の質問文 | 重み | 回答 |
|---|---|---|---|---|
| ①質問設定 | 管理画面で自社が編集できる | 質問文をそのまま登録できますか | 3 | |
| ⑤料金体系 | 件数が2倍でも総額が変わらない | 件数2倍時の年間費用は | 3 | |
| ⑨ATS連携 | 該当なし | ― | ― |
1社だけ見て決めない
ここは正直にお伝えしたい部分です。1社の説明だけを聞いて決めるのは、おすすめできません。
理由は単純です。1社の説明だけを聞くと、その会社が得意な観点が、いつのまにか自社の評価軸そのものになってしまいます。強調された機能が重要に思えてきて、本来重視すべきだった項目が視界から外れていく。これは誰にでも起こることでしょう。
同じ質問を複数のサービスへ送ると、別の効果も生まれます。回答の差だけでなく、回答が揃わないこと自体から、自社の要件の曖昧さが見えてくるのです。「この質問、そもそも何を知りたかったんだろう」と気づく瞬間があります。
最低でも2〜3社に同じ表を送ってみてください。手間は増えますが、社内への説明も、導入後の納得感も変わってきます。当社としても、比べたうえで選んでいただいたほうが、その後の運用がうまくいくと考えています。
見積り依頼と同時に送る
完成した表は、問い合わせや見積り依頼と同時に送ってしまうのが効率的です。同じ形式で回答が返ってくるため、初めて自社の基準で読み比べられるようになります。
ここも正直に書いておきます。この手順は一度で終わりません。定義を決め、聞き、試す。この3工程を回すことになります。
ただし、この手間を省いた場合に何が起きるかも考えてみてください。返ってくる資料の粒度が揃わず、比べられるのは価格だけ。そして導入後に「聞いておけばよかった」項目が次々に出てくる。どちらが結果的に早いかは、判断が難しいところではないでしょうか。
AI面接の比較で見落とされやすい2つの観点

表ができました。ただし、この表から漏れやすい観点が2つあります。
どちらも機能一覧では目立ちません。それでも歩留まりには直接効いてきます。求職者の疑問を残さない仕組みがあるか、そして途中離脱を把握できるか。この2つです。
共通しているのは、どちらも「面接の中身」ではなく「面接の前後」に関わる観点だという点でしょう。評価の精度をどれだけ高めても、受検されなければ意味がありません。案内した人の半分しか受けていないとしたら、改善すべきは評価軸ではなく案内の設計です。
確認項目に1行足すだけの話ですので、表を送る前に加えておくことをおすすめします。
求職者の疑問を残さない仕組みがあるか
面接の場で求職者が質問できないと、疑問を抱えたまま選考が進みます。そのまま辞退につながることもあれば、入社後にミスマッチとして表れることもあります。
受検意欲が下がる理由として「人に評価してほしい」が上位に挙がっていた点を思い出してください。求職者が失っていると感じているのは、AIの精度ではなく対話の相互性です。一方通行で質問されて終わる体験そのものが、離脱の要因になり得ます。
面接の中で質問を受け付ける仕組みがあるかどうか、そして企業側が回答の範囲をどう制御できるかを確認しておきましょう。制御できなければ、AIが事実と異なることを答えてしまうリスクが残ります。
確認の質問文:「求職者から質問を受け付ける仕組みはありますか。回答できる範囲はどう制御されますか」
登録情報の範囲だけを答える設計
『Our AI面接』では、面接の締めくくりの直前に逆質問のフェーズを挿入できます。求職者が発話で質問すると、AIが回答する仕組みです。
回答できるのは管理画面の「逆質問事前情報」に登録した内容のみで、登録外の事項をAIが推測で答えることはありません。「勤務地の希望は聞いてもらえますか」といった質問に、事実と異なる回答が返る事態を避けるための制御です。
やり取りは生成AIレポートの文字起こしにも記録されます。ここが実務では意外に効きます。求職者が何を知りたかったかが蓄積されるため、採用ページに書き足すべき情報が見えてくるのです。詳細は逆質問機能のページをご覧ください。
途中離脱を把握できるか
面接の録画や文字起こしは「面接の中身」の記録です。「誰がどこまで進んだか」の記録とは別物だと考えてください。
案内したのに受けていない人、途中で離脱した人が分からないと、リマインドも改善もできません。案内メールの文面が悪いのか、所要時間が長すぎるのか、特定の質問で止まっているのか。原因を切り分ける材料が残らないためです。
歩留まりを追うつもりであれば、受検状況の履歴が残るかどうかを確認項目に加えておきましょう。応募者数が多い採用ほど、ここの有無が結果を左右します。
確認の質問文:「受検の開始・完了・中断の履歴は確認できますか。未受検者の把握は可能ですか」
到達フェーズを一覧で確認できる
『Our AI面接』の受検ログ機能では、受検者が各フェーズにいつ到達したか、最終的にどのフェーズで終わったか、現在のステータスがどうなっているかを、一覧と詳細の両方で確認できます。一覧のデータはダウンロードも可能です。
保存されるのは個人情報の取り扱いに同意した後のデータのみで、保存期間は30日間です。同意前に離脱した方の情報は保存されません。
未受検の方へ案内を送り直すのか、案内の文面自体を見直すのか。判断の材料が数字として残るため、次の募集に活かせます。機能の詳細は受検ログ機能のページにまとめています。
AI面接の比較はPoCで決着させる

ここまでで候補は2〜3社に絞れます。最後の決着はPoCでつけます。
PoC(実証)という言葉は大がかりに聞こえるかもしれません。統計的な検証や属性別の監査まで含めると、確かに専任者がいる規模の話になります。ただし、人事1〜3名の体制でも回せるところまで縮めることは可能です。
この章で扱うのは4点です。なぜデモだけで決めてはいけないのか、公表されている効果の数値をどう読むのか、小規模なPoCをどう設計するのか、そして合格ラインをどこに置くのか。
比較表とRFP(提案依頼書)は候補を絞るための道具です。最終判断は自社のデータに委ねる。この順序をおすすめします。
デモを見て決めてはいけない理由
機能デモは「できること」を見せる場です。当然ながら、うまくいく前提の流れで進みます。
一方で、比較検討で本当に知りたいのは別のことでしょう。自社の職種と応募者層で、評価が意味を持つのか。求職者が最後まで受けきれるのか。この2点はデモでは分かりません。
- 自社の職種特有の言葉が、正しく文字起こしされるか
- 自社が設定した評価軸で、人の評価と近い結果が出るか
- 実際の応募者層が、案内から完了まで進めるか
これらは自社のデータでしか確かめられません。だからこそ、比較表とRFP(提案依頼書)は候補を絞るための道具と位置づけ、最終判断は実データでの検証に委ねる。この順序が現実的だと考えています。
導入効果の数値をどう読むか
比較検討をしていると、工数削減率や離職率の改善といった数値を目にします。ですが、読み方には注意が必要です。
まず当社の数値を例に出します。この記事の後半でお伝えする一次面接工数の削減率も、当社が自社の環境で測った値です。第三者による対照試験ではありません。
導入前と導入後で、応募者層・募集職種・採用基準・選考フローが揃っていなければ、削減率はそのまま他の会社に当てはまりません。たとえば書類選考を廃止して面接対象者を増やした企業と、従来の選考フローを維持した企業では、同じツールを使っても数字の出方が変わります。
数値を見たときに確認すべきは、大きさではなく前提です。「どの条件で、何と何を比べた数値なのか」を聞いてみてください。答えられる相手であれば、その数値は判断材料として使えます。
人事1〜3名でも回せるPoCの設計
厳密な検証を行うなら、統計的な妥当性の確認や属性別の通過率の監査まで必要になります。ただしそれは人事部門に専任者がいる規模の話です。
従業員50〜300名、人事1〜3名という体制であれば、次の縮小版で十分に判断できます。
| 工程 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 対象を決める | 応募が多い1職種に絞る。全職種で試さない | 1職種 |
| 人数を確保する | 実際の応募者に案内する。少なくとも二桁は確保したい | 10〜30名程度 |
| 並行して人も面接する | 同じ求職者を人も面接し、評価を突き合わせる | 同期間 |
| 差を見る | AIの評価と人の評価が食い違った求職者だけを見直す | 1〜2時間 |
ポイントは4行目です。全件を検証しようとすると工数が膨らみます。食い違った求職者だけを見ると決めておけば、確認作業は現実的な範囲に収まります。食い違いの原因が質問設計にあるのか、評価軸の言葉が曖昧なのかも、そこで見えてくるでしょう。
なお、複数のサービスを同じ求職者に受けてもらう場合は、目的と所要時間を事前に伝え、了承を得てから進めてください。工数の目安は推計値としてお考えください。
無料お試し面接で実機を試せる
本格的なPoCの前に、実機の感触を確かめておきたいという段階もあると思います。『Our AI面接』では、無料のお試し面接をご用意しています。
確認いただけるのは、AIとの対話がどの程度自然に進むか、生成AIレポートがどういう形式で出てくるか、管理画面の操作感はどうかといった点です。社内で稟議を通す前に、ご自身が受検者として体験しておくと、説明の解像度が上がります。
比較表を送る前の下見としても、送ったあとの確認としてもお使いいただけます。
PoCの合格ラインをどう決めるか
検証を始める前に、合格条件を決めておいてください。走らせながら基準を作ると、印象で結論が動きます。
- AIの役割:推薦までか、スコアづけまでか、不合格の判断まで任せるのかを文書にする
- 評価項目の妥当性:評価項目が、その職種に必要な要件から導かれているか
- 文字起こしの精度:自社の職種特有の言葉、外国籍の応募者、方言、雑音のある環境で、内容が変わっていないか
- 通過率の偏り:性別などの属性で通過率に大きな差が出ていないか
- 人の関与:AIだけで最終的な不合格を確定しない運用ルールが作れるか
- 求職者への通知:何を記録し、何を評価するかを事前に伝える文面が用意できるか
最後の2項目は、法令面とも直結します。国が示すAI活用のガイドラインは人間中心の考え方と透明性を求めており、公正な採用選考の観点からも、最終判断は人が行う設計が無理のない形でしょう。
この6項目をチェックリストにして、検証開始前に社内で合意しておくことをおすすめします。
AI面接の比較で起きる4つの失敗

手順は以上です。ただし、この手順を踏んでも起きる失敗が4つあります。
あらかじめ知っておけば避けられるものばかりですので、最後に整理しておきます。機能の有無だけで選ぶ、見積り時の確認が漏れる、求職者への説明を後回しにする、そして効果を測る設計がない。
4つを並べてみると、共通点が見えてきます。いずれも比較の途中ではなく比較の入口と出口で起きているのです。入口では基準を決めずに始めてしまい、出口では導入後のことを決めずに契約してしまう。真ん中の作業、つまり資料を読み比べる部分は、みなさん丁寧にやっています。
力を入れる場所を入口と出口に移すだけで、結果が変わることもあるでしょう。
失敗①:機能の有無だけで選んでしまう
機能名を横に並べると、たいてい似たような結果になります。主要な機能はどのサービスも一通り備えているためです。
そうなると「どれも同じに見える」という状態に陥り、最後は価格だけの判断に落ちます。ところが実際に運用が始まると、細部の違いが効いてきます。質問を自分で編集できるかどうか、評価の配点を職種ごとに変えられるかどうか。名前が同じでも、できることは違います。
対策はシンプルです。自社の定義と重みを決めてから比べる。この記事の前半に戻ってください。定義を書いた時点で、機能名の一致は判断材料から外れます。
失敗②:見積り時の確認漏れで総額が膨らむ
月額だけを聞いて契約し、運用開始後に追加費用が出てくるパターンです。
- 動画の保存上限に達して、オプションを追加することになった
- 職種ごとに面接を分けたくなり、面接官の追加費用が発生した
- 初期設定の支援が有償だと後から分かった
いずれも、見積りの段階で聞いていれば防げたものです。⑥で挙げた項目を質問リストにして、見積り依頼と同時に送っておきましょう。
聞きにくいと感じる必要はありません。総額を確認したいという要望は、提供する側にとってもごく自然なものです。
失敗③:求職者への説明設計を後回しにする
導入が決まってから「求職者にどう伝えるか」を考え始めると、間に合わなくなります。
「AIを利用しています」の一文だけでは不十分でしょう。事前に開示しておきたいのは次の内容です。
- 何を記録するのか(映像・音声・発言内容)
- 何を評価するのか、そして何を評価しないのか
- 結果を誰が見るのか
- データの保存期間
- 問い合わせや異議申立ての方法
ここを丁寧に整えると、候補者体験と法務リスクの両方が同時に改善します。受検意欲が下がる理由の多くは「何をされるか分からない」ことに由来しますので、説明そのものが辞退防止策になるとも考えられます。
説明文の作り方はAI面接のメリットと注意点を整理した記事でも触れています。
失敗④:導入後に効果を測る設計がない
比較の段階で「何を見て成功と判断するか」を決めていないと、導入後に社内で評価できません。半年後に「で、効果はあったの」と聞かれて答えられない状態は避けたいところです。
運用開始後に追う指標を、あらかじめ決めておきましょう。
- AI面接の完了率と、途中離脱の率
- 応募から内定までの期間
- 応募1件あたりにかかった採用工数
- AIの評価と人の評価が一致した割合
- 属性別の通過率
- 人が評価を上書きした回数
- 求職者の満足度
導入前の数値を先に測っておくことも忘れないでください。比較対象がなければ、改善したかどうかを示せません。導入後の進め方は導入の手順をまとめた記事で扱っています。
『Our AI面接』は11項目にどう答えるか

失敗を避けた先に、どんな選択肢があるのか。一例として、ここからは当社が提供する『Our AI面接』を例に説明します。
11項目という物差しを提示した以上、自社がそれにどう答えるのかを示さないのは不誠実だと考えました。あわせて、向いていない採用のパターンもお伝えします。
ただし、他社サービスと並べて優劣を示すことはしません。判断はご自身の基準で行っていただくものだからです。当社が順位を決めてお渡ししても、御社の重みとは一致しないでしょう。
ここから先は当社の話になりますので、比較の観点だけを知りたいという場合は次のよくある質問へ進んでいただいて構いません。
11項目に対する現在の仕様
各項目に対する現時点の回答をまとめます。
| 項目 | 現在の仕様 |
|---|---|
| ①質問設定 | 管理画面で自社が登録・編集。最短5分でAI面接官を作成 |
| ②深掘り方式 | 事前登録した質問からAIが選択する方式 |
| ③評価軸 | 項目の選択と重みづけの変更に対応。面接官ごとに設定 |
| ④説明可能性 | 評価根拠を言語化した生成AIレポートを出力 |
| ⑤料金体系 | 月額75,000円(税別)から。従量課金なし |
| ⑥追加費用 | プランごとに動画保存数の上限あり。面接官の複数作成はオプション |
| ⑦契約・データ | 契約期間1年。同意後のデータのみ保存、受検ログは30日 |
| ⑧受検ハードル | アプリ・登録不要、求職者の映像は非表示、アバター6種類 |
| ⑨ATS連携 | ご契約時にご確認ください |
| ⑩セキュリティ | 管理画面のIP制限は最大5つ。認証・保存先はご契約時にご確認ください |
| ⑪サポート体制 | ご相談内容に応じてご案内します |
⑨と⑪、そして⑩の一部は空欄に近い形にしています。この記事では、確認できていない項目を「対応済み」とは書かない方針を取っているためです。全項目に丸をつけた表よりも、こちらのほうが判断には役立つと考えています。
一次面接の工数を88.87%削減した自社検証
当社は『Our AI面接』を自社の採用にも使っています。2025年10月から12月の3カ月間で、一次面接にかかる工数を88.87%削減しました。時間にすると110.79時間、人件費に換算すると約110万円相当です。
面接10件分の手間が1件分になった計算になります。1日あたり約1.2時間が戻ってくる感覚に近いでしょう。
削減の中身は、面接そのものの時間ではありません。効いたのは確認する側の作業時間です。0.5〜2.0倍速の再生、発言箇所をシークバー上で可視化する機能、沈黙のスキップ、動画の文字起こし。これらによって「録画を全部見る」という前提が崩れました。
この期間、当社は書類選考を廃止して応募者全員と面接する運用に切り替えています。母集団を絞らずに面接数を増やしたうえで工数を削った形です。
なお前述のとおり、この数値も当社が自社の環境で測ったものであり、第三者による対照試験ではありません。同じ削減率が他社でも出るとは限りませんので、前提を含めてご覧ください。
定額制が向く採用と向かない採用
最後に、向かないケースもお伝えしておきます。ここを隠すと、導入後にお互いが困ることになります。
| 向いている採用 | 向いていない採用 |
|---|---|
| 応募件数が読めず、月ごとの波が大きい | 年間の応募が少なく、日程調整の負荷も小さい |
| 繁忙期と閑散期の差が大きい | 短期間だけ試したい(契約期間は1年) |
| 多拠点で面接件数が積み上がる | 管理職・専門職の見極めが主目的 |
| 応募者全員と会いたい方針がある | 面接以外の選考が判断の中心になっている |
年間の応募が少なく調整の手間もかからない場合、人が面接したほうが安く済みます。管理職や専門職の見極めについても、AI単独での適性判断は得策ではありません。この場合は一次選考の代替ではなく、面接の記録と振り返りを支える使い方をご検討ください。
前半で作った採用タイプ別の重みづけと照らし合わせて、当てはまるかどうかをご判断いただければと思います。ご不明な点はお問い合わせからお気軽にご相談ください。
AI面接の比較は、比べる基準を作るところから始まる

機能名を横に並べても、差はほとんど見えません。主要な機能はどのサービスも備えているうえ、同じ名前が違う中身を指していることもあるためです。
差が出るのは、次の4点をどこまで押さえたかでしょう。
- 同じ言葉で何を指しているのかを、自社で定義したか
- 月額の外側にある総額と契約条件を確認したか
- 求職者が最後まで受けきれる設計になっているか
- 自社の応募者データで実際に試したか
手順としては、11項目を自社の採用の言葉に置き換え、採用タイプに応じて重みをつけ、同じ質問を複数の検討先へ送る。そして候補を2〜3社に絞り、1職種の小さなPoCで決着させる。この流れになります。
手間はかかります。ただ、この工程を踏んだ比較は社内でも説明しやすく、導入後に「聞いておけばよかった」が出にくくなります。
AI面接の企業向け関連記事
| 基礎知識 | |
|---|---|
| AI面接とは? | AI面談との違い |
| メリット・デメリット | 費用相場・料金体系 |
| 導入すべき理由 | 導入の流れ |
| PoC(概念実証)の進め方 | 稟議書の書き方 |
| 比較のポイント | |
| 機能・手法 | |
| 深掘り質問 | 構造化面接 |
| ケース面接 | |
| 採用ターゲット別 | |
| 新卒採用 | インターン選考 |
| 中途採用 | アルバイト採用 |
| 業界・企業別 | |
| 飲食業界 | 接客業界 |
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